自律神経を理解して病気を回避

基本的に人が働いているときはある程度緊張状態にあり、交感神経ばかりを刺激していることになります。本当はゆっくり休みたかったとしても、心臓に鞭打って90や100くらいで動かしているのです。それが通常化すると徐々に心臓が疲れてきて、末端循環が悪くなります。手や足を犠牲にしても頭に血液を送り込むので、手足は冷え、しびれてくることもあります。手足に血液が巡らないと老廃物も溜まり、病気にかかりやすくなります。

人はどこかのタイミングで必ず休まなくてはなりません。交感神経がずっと働きどおしで我慢できなくなると、副交感神経が勝ってきます。閉まっていた血管を開いて、血の巡りが良くなるので、心臓もゆっくり動くことができるのです。ところが、休むと同時に老廃物が一気に流れ始めます。これは身体に多大な悪影響を及ぼします。老廃物は全て肝臓または腎臓で濾過されますが、一気に流れることで高い負荷がかかるのです。ですから、根を詰めて働き詰めるのは身体によくないのです。

交感神経、副交感神経の働きをある程度理解できれば、「疲れたときには休息を取らなくてはいけない」と自然に考えられるようになります。また、適度な休みと共に、違う楽しみを持つことも大切です。映画や美しい風景を見て感動することは、副交感神経を刺激します。おいしいものを食べるのも、副交感神経を刺激します。好きなものを食べると幸せな感覚に包まれるのは、身体が休まっている証拠です。日々の生活では、交感神経だけ、副交感神経だけ、という両極端ではなく、ほど良いバランスを保つことが大切です。

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